P4(PS2,アトラス)

 無茶しやがって……!
 いきなりホモサウナ(ハッテン!)に突・入!したかと思えば、次は「温泉宿によくあるアレ」ことストリップ劇場が戦場に。「りせの影」の妖しすぎる動きとか、制作者サイドはもうやりたい放題。次にどんな展開を魅せてくれるのか、全く予想がつかない。モニタ越しに、制作者サイドが(無駄に)面白がって作っている感覚が伝わってくる。インターフェイスやシステム周りが非常に完成度が高いのが、この無茶を支えているのだろう。最近こんなゲームなかったなあ。滅茶苦茶、人を選ぶ内容だけど。
 戦闘も、初見の敵の弱点を探りながら戦っているときが一番楽しい。戦闘回数自体は少なくて済むように設計されているし、アイテムもコンプリートを狙わなければそれほど苦しくない。やはり、ゲームと言うのは(小説や映画と似たように)過程を楽しむものであって、レベル上げとかアイテム集めも、その一部として大事な役割を担っていることを実感させられる。
 何がいいたいかと言うと、P4を遊べば遊ぶほど、これはナシじゃないか、と思えてくるという話。超大作以外は作りたくないのか、それともライトユーザーを相手にしたくないのか、あるいはその両方なのか。時間のないサラリーマンゲーマーにとっつきやすくしようと思ったら、昔のように20時間前後で終わるゲームを、超ハイクォリティな画質と、ユーザーフレンドリーな操作系に注力して作ればいいのに。