伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』

 四人組の銀行強盗が、冷酷な現金輸送車襲撃犯と頭脳戦をやったり、イジメを解決したり、殺人事件に出くわしたりする話。
 映画っポい。良いところも悪いところもあわせて。良いところは、テンポが良い展開と、状況・人物関係が分かりやすいこと。悪いところは、全て会話によって展開させようとするので、中盤〜終盤にかけて会話→会話で話が進められて、ちょっとダレるところ。いずれにせよ、さくさく読めて、さくさく楽しいのは、誉めるところかと。
 しかし、主人公たちの持つ特殊能力よりも、彼らが世話になっている謎の裏職人の方がよっぽどすごい気が。
 それにしても、主人公の四人組ってカウボーイビバップっぽくない?(成瀬=スパイク、響野=ジェット、雪子=フェイ、久遠=エド、みたいな?)