成田良悟『バッカーノ! 2001―The Children Of Bottle』(電撃文庫)(ISBN:4840226091)

読了。
これまでの30年代アメリカから、舞台を一気に現代の北欧まで飛ばしてます。というよりも、外界から隔絶された寒村が舞台なので、時代設定は物語自体とはほとんど無関係。
これまでのシリーズの外伝、裏設定っぽい部分は、これまた物語とあまり関係がないです。これまでのシリーズでほのめかされていた「生き残りの不死者」が全て明かされるのがポイント、でしょうか?
要するに、全てがバラバラ。ストーリーと、舞台と、設定がバラバラで、「これまでちゃんとシリーズを追ってきた人は、これらを組み合わせることができますねー」という本。何か人間試験されてるみたいだ。まあ、未読の奴は前作読んでから出直して来い、ってこってすか。
もっと、他の作品のように(あるいは『パルプ・フィクション』のように)視点が次々と回る話を書くための、プロローグのような印象を受けたのは、間違いではないんでしょうかね。次作に期待。(『バウワウ!』はまだ読んでません)