奈須きのこ『空の境界』(上・下)(講談社ノベルス)(ISBN:4061823612)

毎日の移動時間中にちょっとづつ読み進めていくことに。ミステリではないので、そんなに先を読み急ごうというプレッシャーは感じない。まあ、おかげで移動ばっかりしているような気もしますが。
とりあえず、「Ⅲ.痛覚残留」まで読了。ネタを伏せつつ感想を。
月姫』や『Fate』をよりライトノベル方向にシフトさせたような話ですね。とりあえず、今のところは。特にミステリ仕立てでもないし、文章も(『月姫』っぽいアレさはありますが)まともですし。「Ⅰ.俯瞰風景」だけはトリッキーに頑張っていたはずなんですけど、せっかくの仕込みをアレにアレされて、完全にポシャってしまってます。悲惨だ。
しかし、二重人格で片方が殺人鬼って、どっかで聞いたような……匂宮兄弟? 文体も『クビツリ』以降の西尾維新と共通する閉塞的かつヒロイックな(とても「ファウスト的な」とは言いたくないが)雰囲気を持ってるし。西尾先生は同人誌版で読んでるんでしょうか。気になる。