谷川流『涼宮ハルヒの暴走』(角川スニーカー)(ISBN:4044292051)

読了。中篇集。SF(たぶん)。
作を追うごとに、スーパー宇宙人の長門がスパスパと事件を解決してしまっていて、いいのか、と思うわなくもない。その分、ヒロインであるはずのハルヒの出番がどんどん減っている。「気がつくと有希の方ばかり見てるし」というハルヒのセリフは、キョンに向けられたものというより、作者(と読者)に向けられたものであるわけで。愛なんですかね。誰の?
まあ、このシリーズではハルヒは行動主体というより「環境変数」である場合が多いのだから、しょうがないといえばしょうがないのだが。
それにしても、『消失』のときのようなこともあるので、これが何かの伏線になっているのではないかと、つい身構えて読んでしまう。というか、「雪山症候群」は明らかに伏線ですよね?
まとまりがない感想だが、短編集なのでしょうがない、ということにしておこう。