「劇場版Air」(出崎統監督)

土曜日に池袋で見てきました。
本当に、何を期待してたんでしょうね、自分は(いーたん風に)。
原作をそのまま映画化できようはずもなく。
観鈴ちんが報われるハッピーエンドが見たかったわけでもなく。
何をどうやっても、やはり振り上げた拳の遣り場に困ったのだとは思うのですが。でもまあ、それでも納得できないものはやっぱり納得できないわけで。
一日置いて考えてみると、納得できない原因は敬意とか誠意の問題だったようです。……精神論だよ。わかってるさ。
原作付きの映画を作るのなら、原作やれとは言わないまでも、原作の分析ぐらいはしておくべきだと思うのですよ。その上で、原作の風味を映画のスクリーン上でどう生かすか、とか、原作を超える話をどうやって作るか、ということを少しは考えなきゃいけないんじゃないですか、原作者へのせめてもの誠意として。
原作を愛さなきゃダメ、原作に忠実じゃなきゃダメ、みたいな原作主義者になる気はさらさらないけれど。原作を愛してようが憎んでようが一向に構わないけれど。
――全くの無関心というのは一番タチが悪い。


パンフレット(\1,500)に載ってる「第三稿」の方が面白そうだ、というのはどうしたことか。いや、映像化したら意味不明だろうけどさ。世の中には、意味不明でも面白いモノだって、たくさんあるのだけれどねぇ。ハウルとか。