(備忘録的)遡及日記

 大学の伝で格安でチケットが手に入ったので、昆劇「司馬相如」を見てきた。ちなみに昆劇というのは、京劇の原型となった中国風オペレッタのこと。日本で言う歌舞伎や田楽みたいなものだろうか。どうせこの先、昆劇を観る機会なんてほとんどないだろうから、感想と覚えたことをメモっておく。
 今回のは、昆劇初心者でも分かりやすいように、アレンジしてあったようだ。当然、何を言っているか(中国人にも)分からないので、舞台袖に電光掲示板のようなものが設置してあり、そこに字幕が流れる。ちょうど、落語の「めくり」みたいな感じで。
 京劇との差は、演奏に使われる楽器が笛と胡弓などが中心で、銅鑼のような鳴り物が少ないことらしい。内容的にも、繊細な恋愛物が中心で、京劇のように切った張ったの派手な要素は少ないらしい。全部聞きかじっただけなので、後で復習しとく。
 演劇学校の中にある舞台での公演だったが、設備はかなり充実しており、照明や音響の面では満足できるものだった。劇自体は舞台と字幕を両方見るのは無理だったので、パンフレットであらすじだけ頭に入れて、個々の台詞は推測していた。ちなみに、所作や立ち位置にもいろいろルールがあるのだろうけど、そちらも不勉強なのでよく分からなかった。
 総じて言えば、僕のような素人にも分かりやすいような題目で、現代風にアレンジしてくれたおかげで、何とか楽しめるものだったと思う。