(遡及的)南京旅行

 友人と南京に行ってきた。三泊四日。
 南京といえば、江南の都である。六朝の都で、明の都で、中華民国の首都でもあった。さぞかし典雅な街だろうと期待したが、何のことはない。上海の5年前、といった感じだった。だが、その分、人々は親切だった。新しく通った地下鉄に乗り、南京大学の近くに宿を取る。物価は全体的に上海の8割ぐらい。新刊本、古本の揃いはひょっとしたら上海よりも上かもしれない。というか、上海がひどすぎるのだろう。
 そんな中で、仕事で郊外を歩いていた。
 畑の中を歩いて、5世紀の遺跡を調査するのが今回の仕事。南京在住の友人が案内してくれたので、迷わずにすんだのはよかったのだが。
 暑かった。6月で気温が35℃を越えるってどうなのよ。脱水症状にならないため、ペットボトルを大量に買い込む。今度はそのペットボトルが重荷になってますます汗をかくという悪循環。熱中症でぶっ倒れるよりはマシだが。
 そうやって、ひたすら炎天下を歩いて宿に帰ると、冷たいビールを腹に流し込んだ。白酒も流し込んだ。そして翌日、炎天下で汗と一緒に前日の酒を流し出す。
 そんな生活を三日もして、疲れ果てて上海に戻ったのが18日夜。足が痛い。頭も痛い。おまけに腹の調子も悪くなった(当たり前だ)。体調不良でシャワーも浴びずにばったりとベッドに倒れこんだ。が。