(遡及的)「有朋自遠方来」――書き下しに自信がないからすぐに原文を引用しる!

 東京から高校時代の友人が上海に遊びに来た。
 彼はバリバリの銀行マンである。この間はイギリスでちょっと大きなビジネスを纏めてきたりしているらしい。
 どのくらいの規模? と聞いたら、「10億ぐらい?」との返事。意外と安いなぁ、と思って聞いていると「$で」とのこと。1兆かよ! だけど、そこまで桁が大きくなったら、10億でも1兆でも実感わかないのは同じかもしれない。
 さて、ツアーで行くようなところは何時でもいけるから、ダウンタウンを見てみたいという要望にしたがって、豫園の南に広がる旧市街を案内する。いまだに路上に大八車でスイカを売っていたり、電線に洗濯物がぶら下がっていたり(感電しないのだろうか?)、おっさんが裸でいすに座っていたりするような場所である。歴史的保存地区でもないのに、3階以上の建物が存在せず、壁のペンキは剥がれ落ち、上下水があるのかすら怪しいような地区である。当然、観光客はほとんどいない。僕だって、民国時代の専門家の友人に紹介してもらわなければ行こうとは思わなかったかもしれない。まあ、まさに「老上海」といった風情の町並みで、ノスタルジックな独特の雰囲気がある。気に入っていただけたようで何よりだった。
 日中は気温が35℃、湿度80%以上の熱暑だったので、上海博物館に避難。夏場の観光には組み込んでおくと、体力が回復できて良いのでお勧め。
 晩飯は呉江路の屋台街で、という注文。良く知ってるなぁ。地元の人しか使ってないと思っていたのだが、日本でも有名なのだろうか。結局、昼飯も晩飯も小龍包という、贅沢なんだか贅沢じゃないのか分からない食事だった。やはり上海といえば小龍包。美味しかったから文句はないが、一日中まったく野菜を食わない生活だったのはさすがにどうか。


 ところで、表題の『論語』の一句。「ともありえんぽうよりきたる」と「とものえんぽうよりきたるあり」と、どっちが正しいんでしたっけ? 言い訳すると、中国にいると書き下しを調べるのが非常に困難なのですよ。