文フリで買った本。

 一通り目を通した。

  • 『5M』(サークルファイブエム):特集は十文字青。後輩たちめいいセンスしてやがる。しかし、ライトノベルが批評の対象となりうる存在になった段階で、早く次を探しに行かなくては手遅れになるような気がする。おそらく、今一番先鋭化した作家はもう、ライトノベル業界にはいないんじゃないか。
  • 『東大批評』(東大批評):『5M』と比べてにおい立つおっさん臭。全体的に80年代VSゼロ年代という対立構造(それ自体は自分も同意するのだが)の上に議論が成り立っているような。白地にピンクの装丁は非常にシャープで目立ってよい感じ。あと、会場で井伏が死にそうになっているのが気になった。ムリスンナ。
  • 『GCAOB!petit』(close/cross):螺子ギミック本。こんなの作ってたらそりゃ製本だけでクタクタになるさ。内容に関しては少女マンガを読み込まないと、その正否を判ずることは出来ないのではないかと思う。sayuk的文体には磨きがかかってきているように感じた。あの文体は完成してしまっているよねえ。
  • 『ゆごろく!』(close/cross):『ゆゆ式』のボードゲーム風小冊子。4コママンガのコマ批評とボードゲームが一緒になっているとか、説明しても理解してもらえるとは思えない。説明して理解されないものを作りたいのだろうから当然なのだが。困る。
  • 『自殺請負人』(NMTP):うさみち先生久方の小説! パンチが利いていていい感じ。奥田英郎みたいな感じか。
  • 『清龍 第八号』(清龍友之会):出落ち以前の表紙オチ。これをH野水氏に手売りさせる貴方達は鬼ですか。それにしてもなぜ『電人M』……。収録されている小説を読んだ感想としては、作者と等身大の登場人物を使うメリットとデメリットが両方ともはっきり出ている気がしました。登場人物をジジイとババアだけにして書き直したら、もっと違う味がでるのかも。
  • 『カオスアニメ大全SEEDとその他コラム』(タブロイド):アリムラ先生のハズカシいコラムを読むために! 嘘です。久保内信行氏の『カオスアニメ大全』からカットされたコラムを中心とした、コラム本。ディレクターズカット版と言ってもいいかもしれない。文章・レイアウトとも非常に読みやすく、さすがプロの仕事。