ワトソン×ホームズ

 『シャーロック・ホームズ』著作権者が激怒!続編でホームズとワトソンの“ゲイ疑惑”に触れたら映画化の権利を剥奪

「今回の件はダウニー氏のブラック・ユーモアだったことを願っています。思い切った措置ではありますが、彼らが将来的作品で同性愛のテーマに触れた場合、映画化は撤回します。わたしは同性愛者に敵意を持っているわけではありませんが、シャーロック・ホームズの本の精神に忠実ではない人には敵意を抱きます」とアンドレアはコメントしている。

 これはひどい
 ホームズとワトスンの関係については、すでに多くのパスティーシュが書かれていて、その中にはゲイどころか、性別が変わっているものすらあるというのに何をいまさら。宮崎版『名探偵ホームズ』がシャーロック・ホームズの本の精神に、それほど忠実だったとは言えないのは言うまでもない(日本でのホームスものの版権に、アメリカの著作権者が関係してこないことは、感謝しなければならないのだろうか)。
 そもそも、「シャーロック・ホームズの本の精神」を定義する権利まで、著作権には含まれているのだろうか。反社会的でも、公共の福祉に反するわけでもない表現が、作者ですらない著作権者の好悪によって、実質的に左右されることが、果たして正しい著作権のあり方なのか、という点を疑問に思わざるを得ない(同人などにおけるフリーライドの話はまた別の問題として。今回はちゃんと適正な権利料は払っている)。
 アメリカ型の著作権概念について詳しくないので、詳しい補足・突っ込みをお待ちしています。アメリカの著作権って、著作人格権まで著作権者が継承できるんでしたっけ?


 むしろ、今回の件がアンドレア氏のブラック・ユーモアだったことを願っています。