魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st(原作・脚本:都築真紀、監督:草川啓造)

 先週、お達者倶楽部映画班で見てきた。
 2時間オーバーと、結構な尺の長さだが、不思議なことにあまり、ダレた感じはなかった。内容はテレビ版のダイジェストなのだが、そのテレビ版の密度が高かったということだろうか。封切りから3週間たっているのに会場は満席。男女比は9:1。
 とにかくよく動く。戦闘シーンの(背景の)気合の入り方はかなりだと思う。多分、コアなアニメオタには、カメラアングルや効果の入れ方で注文をつけたいところがあるのかもしれないが、空中でドッグファイトをしながら(なのはとフェイトだからキャットファイトかもしれないが)、派手に魔法を打ち合って「ガラスが割れる」「海が割れる」「ビルが吹き飛ぶ」といった派手なリアクションの応酬をするのは、中々に快い。
 そして、あいかわらずなのはさんは、「天才的に膨大な魔力を持っていて」「話を聞いてもらえないなら力ずくで聞いてもらう」好戦的すぎるなのはさんであった。あまりにマッチョすぎる。フェイトとの決戦では技術と経験で上回る相手を、高出力の防御と、圧倒的な火力で蹂躙するとか、何というゴリ押し。
 一緒に見に行った中里先生いわく「原作どおり喋りすぎだろ」と。確かにセリフの多さは異常だったが、そうでもしないと「劇場版Fate」みたいな初見殺しになりすぎるのだから仕方ないかも。
 今年見た映画の中では、かなりアタリだったのかなあ。まだ「消失」見てないけど。
 以下余談。
 なのは1stって太平洋戦争がモチーフですよね! なのは=アメリカ軍に、ツンデレな日本軍=フェイトが必死にじたばたするけど、圧倒的な火力で粉砕されて最後は仲良くなるって話ですよね。でも、実はフェイトのことなんて最初から好きじゃなかったんですよね。主語があまりに怖すぎて忌むけどな! そりゃ、最後は裁判受けにいくしかないよなあ。
 ちなみに、映画の公式HPのキャラクター紹介が主人公2人しか載っていないのは潔すぎる。