「ローレライ」(監督:樋口真嗣 原作:福井晴敏)

もゆ先生、やまもと先生と見てきた。
予告編の『宇宙戦争』がすげえ気になった。見に行く人の半分がオチ知ってるような映画を、どうやって見せていくのか興味がある。(オチを知りたい人は創元SF文庫の原作を読んでください)。
内容については後で。
(4/27追記)
小説版と映画のシナリオの違いと画面について。

  1. 小説版との最大の違いは、フリッツ兄が映画ではいなくなっていること。当然、ドイツ回想部分も削除されている。劇場版では高須成美がフリッツの分まで大活躍し、石黒賢が八面六臂の怪演を見せている。逆に高須が途中退場して船内が一致団結すると、船内の張り詰めた緊張が解けてしまうんだよなぁ。
  2. 浅倉良橘が東京から動かないので、彼がどんな陰謀をめぐらしていたのか分かりにくくなっている。「国家としての切腹」ってそんな概念的なこと言われてもねえ。
  3. 内での反乱シーンがばっさりカットされ、ブリッジ内部での上級仕官の主導権争いしか描かれていない。おかげで死にそこねた清永は最終盤でとんでもないことに。
  4. 小説版の終章は全く別の形に作り直されていた。個人的には映画版の終わり方の方が余韻があって良いけれど。

要するに、「潜水艦の外の世界」についてのアレコレを切り捨てて、潜水艦内のドラマに重点を置いている。ある意味セカイ系