(遡及的)上海の軍オタスポット

 日曜日に上海市区の北にある宝山区に行って来た。
 宝山は長江に面した上海の北の玄関口として、清代から栄えてきた。呉淞港という大きな港があり、現在でも、港湾と鉄鋼業のおかげで上海の区部の中でも一、二を争うほど発展している。また、日中戦争時に日本軍が上海を占領する際、ここで激しい上陸戦が行われたことでも有名である。
 さて、呉淞港は二つの部分に分かれている。一つは長江北岸や崇明島への旅客・貨物船のターミナル。もう一つが海軍の軍港である。
 その軍港の一角に、「海軍上海博覧館」という場所がある。
 海軍直属の博物館なので、駐車場には普通に軍用ジープが停められていて、チケットを売っているのも、モギリをしているのも、軍服を着たお姉さんであった。
 ちなみに敷地中には、護衛艦や魚雷が無造作に置かれ、展示室内には、100mm広角砲や、対空機銃が無造作に並べられていた。同行した軍オタの友人によれば、どれも1960年代前後の旧式のものばかりであるとのこと。
 一応、メインスペースでは「中国における海軍の歴史」を春秋時代から現代まで説明していたが、パネルと写真がほとんど。しかも中国語で専門用語が飛び交っていたので、軍オタ以外はあまりオススメできない。いや、「1947年に人民解放軍が拿捕した旧日本海軍の軍艦のリストとその改名について」とか、本当に知らんってば。
 敷地の一角ではピストルとライフルの実弾射撃体験もできるらしかったが、さすがに外人がそこに行くのもどうか、と思って行きそびれてしまった。勇気のある方は是非。


[データ]
海軍上海博覧館 上海市宝山区呉淞塘后路68号
上海市内から、バスで呉淞碼頭へ。そこからタクシーで10分)
開館時間 8;30-17:30(冬季は17:00まで)
入館料 大人30元,学生15元(付属の貝殻館との共通チケットが35元,20元)(2006年4月現在)