ひぐらしのなく頃に(監督:及川中 原作:竜騎士07)

 原作は50万本を販売した同人サウンドノベル。せっかくid:tenkyoinが上京していたので、雨の中id:sayumeid:USA3とともに初日の舞台挨拶を見てきた。舞台挨拶が終わると同時に、映画本編を見ずに席を離つAKBファン畏れ。翌日文フリなのに映画見に来てるUSA3も畏れ。
 内容は、原作の第一話である鬼隠し編を本筋に、それ以降の話の伏線を盛り込んでいる。そもそも妄想と現実の区別が付かない話なのに、ホラーで画面が暗い上に、複線を詰め込みまくったせいで、基本的にゲームorコミックorアニメで筋を知っていないと、理解するのが大変。逆に、本筋を脳内再生できる人には、ニヤニヤしながら楽しめた。
 監督が、総じて原作のギャグ・パロディを省いて、序盤を青春ドラマ風に演出したのが功を奏したのか、あまりサブカルっぽさを感じさせない出来だったのは良かったんじゃないだろうか。たとえば、圭一の父親の職業が同人作家→普通の画家に変更されていたり、魅音の一人称が「おじさん」じゃなかったり。まあ、知恵先生の名前がそのままだったり、エンジェルモートが(作中では店の名前は出てこなかったけど)コスプレファミレスだったりと、少しは名残がのこってるが。
 生身の人間が演じる以上、過度なキャラクタライズは(そういう路線で一から十まで統一するんじゃない限り)あまりメリットが無いのだろうと実感した。実写版ネギま!とかと比較すると、思うところがあるかもしれない。AKBがらみもあるし。
 あとは、見たあとの反省会で、レナの切れっぷりがイマイチ怖くなかったとか、例の「嘘だっ!」のシーンだけ演出が前後のシーンと違っていて浮いていたとか、ひぐらしは「八つ墓村」で始まって、「X-File」を経由して、最後は「僕らの七日間戦争」で終わる話だということを確認した。
 それにしても、どう見てもレナは当て馬で、魅ぃがメインヒロインです。ありがとうございました。
 以下もしかしたらネタバレなので一応反転表記。

 話が完結していないのが最大の難点。いや、事前に予習していれば、難点じゃないのだが、ふらり、とホラー映画を見に来た人には(そんなひといるのか?)難点と感じられても不思議ではない。
 あと、最大の見せ場は「角おぉっっっ?!」でした。続編企画進行中とのことだったが、本当にあのオチでいくのだろうか。

 要するに、「コンテンツを消費するのに予習が必要なのは正しいのか間違っているのか」って話。