「崖の上のポニョ」(宮崎駿監督)

 やはり宮崎駿は天才だった。まさに紙一重
 伏線なんて蹴っ飛ばし、ドラマツルギーなんて後ろ足で砂を引っ掛け、作りたいシーンをひたすら追求するその姿は、映像作家の究極形態。その「作りたいシーン」が「ポニョかわいいよポニョ」であることはさておき。実際、あれほど5歳の女の子の動きを、アニメに再現できる人間は空前絶後だろう。表情とか、幼児特有の体の柔軟さとか、いろいろヤバい。
 でも、本当にテーマとかどうでも良くなってるでしょう。