ブラフ(非電源系)

 RftGの息抜きに遊んだ少し前のテーブルゲーム。1993年のドイツ年間ゲーム大賞。
 ルールは簡単で、一人5個づつダイスを振り、5×人数分のダイスのうち、どの目がいくつあるかを当てるゲームである。
 ただし、ダイスには6の代りに☆が書かれており、☆は1〜5の全ての数字として扱うことになっている。つまり、6人だと30個のダイスを振って、☆が出る確率は5つ、1〜5の目の期待値は10個、ということになる。全員、壺の中でダイスを振り、自分以外の人には自分が振った目が見えないようにするのがこのゲームのミソ。
 ダイスを振ると、親の右隣から順に、予想を宣言していくのだが、基本的に(1)前の人よりも大きい目を宣言する。or(2)前の人よりも多い数を宣言する(ただし目は何でも良い)の二種類しか選べない。前の人の予想が、実際に出ている数の合計よりも多いと思ったら、チャレンジを宣言。全員がダイスを提示して、前の人の予想が正しいかを検証する。前の人の宣言が実際の数よりも大きければ、その差分だけ前の人はダイスを失う。一方、宣言された数よりも実際のダイスが多ければ、チャレンジした人が差分だけダイスを失う。前の人の予想がドンピシャだったら、それ以外のプレイヤー(もちろんチャレンジした人も含めて)が1つずつダイスを失う
 基本的に予想の宣言は増えていくしかないので、どこかで破綻する。他人のダイスの目は見えないが、宣言を聞いているうちに予測がつくようになってくる。
 この予測と、「ミスると自分のダイスが減る」というペナルティが絶妙にかみ合っている。自分のダイスが1つで、相手が5つまるまる温存している状態で一騎打ちになったら、99%勝ち目はない。向こうは6つのダイスのうち5つの情報を持っているのに対し、こちらは1つの情報しか分からないのである。100%の確信を持ってチャレンジを仕掛けられる状況が容易に発生してしまうのである。
 「負け始めるとどんどん不利になる」というあたりが、容赦のない大陸系のゲームだなあ。どっちにしても非常に運の要素が強いので、子供と大人が一緒に楽しめそうなゲームではあります。