「Europa Universalis III」(PC、Paradox interactive/サイバーフロント)

 モスクワ太公国がかなり熱いと聞いたので、久々にEU3。まだ最新拡張の「Divine Wind」は買っていないので、「Heir to the Thorone(日本語版)」で。
 最初5州しか持っていない中堅以下の国家だが、首都モスクワが大都会で、周辺には自国以下の弱小国しかないので、大国への成り上がりを楽しめる。調子に乗っていると「タタールの軛」に踏みにじられたりするけど、それもまたよい。モスクワ周辺の諸侯領を奪い、北方交易の中心地であったノヴゴロド公国(そもそもモスクワ大公の出身母体と言われている)に匹敵する力を付けるのが第一段階。東欧最強国家だったリトアニアと、南のキプチャク・ハン国を外交でなだめながら、ノヴゴロドと正面から殴り合いするのが第二段階。第三段階はリトアニアからヨーロッパロシアを奪い取れば、晴れてロシア成立イベントが発生させられる。
 今回のリトアニアは、ローマ皇帝であるボヘミアと泥沼の闘いをしているうちに、反乱によって国家が崩壊していたらしく、気づいたらヨーロッパロシアの地域がモスクワの領地に加わっていた。ごっつぁんでした。ポロツクとウクライナも独立、更にローマ皇帝ボヘミア)はポーランド全域を併合することにご執心で、イスラム勢力のバルカン進出を放置。おかげでオスマントルコハンガリーを撃破し、ハンガリーから独立したクロアチアオーストリアと組んでボスニアセビリアオスマン連合に必死の抵抗しているが、かなり押し込まれている。1450年の段階で、もうウィーン手前までオスマンが来ている。史実より100年も早いんだが、大丈夫かオーストリア
 東欧でのオスマントルコ大躍進の反動で、圧力の減った中央アジアではティムールが無敵状態。中央アジアの部族国家を勢力圏に収めて、インドで戦っているらしい。今のところモスクワ周辺に手を出してくる様子はないが、こちらに矛先が向かうと危険である。さしあたり、モスクワとしては最初に「タタールの軛」ことキプチャク・ハン国さえ叩いてしまえば(と言うほど簡単ではないのだが)、当面は東西から狙われる可能性が低いので、北方戦線にほぼ全軍を投入できる。スウェーデンと同盟して挟撃し、ノヴゴロドを属国化→併合に成功。スモレンスクが先のリトアニア崩壊によってモスクワ領に編入されているので、中核州化すればロシア成立の条件が達成できる。
 西ヨーロッパはいつも通り、フランス+スコットランド対イギリス+ブルゴーニュの争いに。再序盤でノルマンディーをフランスから奪い取ったイギリスが優勢らしい。イタリアは何と教皇領がわずか50年で統一目前まで来ている。普段AIがでたらめに使っている「破門」だが、今回は偶然、的確に敵主力に使用している模様。ミラノ公やサヴォイ王はほぼ常時破門状態なので、勢力拡大がままならない模様。北欧はスウェーデンが独走状態。史実通りといえば史実どおりだが、旧宗主国デンマークを滅亡してしまっている。あと、ポーランドボヘミアに滅亡させられた影響か、ポメラニアがバイエルンと肩を並べるほど巨大化した。毎回、神聖ローマ方面は何がどうなるのか全く予想が付かないなあ。
 ロシアの面白いところは、大ロシア成立後の選択肢が豊富なところ。北欧でスウェーデンチュートン騎士団らとやり合うか、オーストリアオスマントルコの漁夫の利を狙って東欧の混乱に手を突っ込むか、南下して黒海経由で小アジアを目指すか(高確率でオスマンと戦争になるが)、旨みは少ないけど安全に中央アジア経由で東アジアを目指すか。史実のロシアは最後の選択肢を選んで、ウラジオストックまでユーラシア横断を達成したわけだが、シベリアの荒野を占領してもなあ、という気もするので、さて、どうしたものだろうか?