生存確認!

 twitterを使っていると、どうしてもこちらがおろそかになりがち。無事、生存しています。なるべくPCも点けないようにしていたので、あまりネットみていなかっただけで。
 PCもネットも、普段、不要不急な用途で電気を食っていたんだなあ、と反省しつつ。でも、今では仕事するにも、コミュニケーションを取るにも、やはりPCは不可欠であることを改めて思い知った。計画停電が続くようであれば、高性能・省電力・オールインワン型のノートPC(ただしデカくてうるさい)が復権してくるのかなあ。さすがに、3時間持つ大容量無停電電源を各家庭に、というのは、現実味が薄すぎるので。
 計画停電はあと1年以上続くかもしれないとのこと。震災前と同じ生活をしようと思ったら、失われた発電所と同じだけの発電能力をどこかから確保しなければならない。いや、これまで電力使用量は毎年少しずつ伸びていたのだから、これまで以上の電気をどこかで作り出さなければならない。火力発電所を増設するといっても、これから石油の価格が下がる可能性はほぼゼロだし、モータリゼーションが進行中の中国やインドが買占めに走るのも予想できているわけで、火力発電を大量に、長期にわたって、稼働させられるかというと疑問が残る。風力・波力・太陽光は、水力・火力・原子力と比べて、出力でも効率面でもまだ劣っている(それゆえ研究を進める余地はあるのだと思うけど)。原子力は今回のことで、新規建設は当面無理っぽい。メタンハイドレート? 数年以内に実用化できるんでしょうか?
 どうやったって電気は足りない。電気が足りなければ、需要と供給の関係で、電気代は値上がりする。それは、日々の生活で使っている電気代が上がるだけではなく、電気を使って生産されるもの(つまり、ほとんどすべての商品)の値段に直結する。可処分所得が減るのだから、今まで家計をやりくりして買えたものが、買えなくなってしまうわけだ。不景気にもなる。
 さらに恐ろしいことに、今までギリギリで生活してきた人は、物価の上昇によって、生活できなくなってしまう可能性もある。たとえば、電気代が上がれば、24時間営業のネットカフェは値上げせざるを得ない。ネットカフェ難民にとって、それがどういう影響を与えるだろうか。生活できなくなった人をそのままにしておくわけにはいかない(人道的な面だけでなく、社会秩序維持の面でも)ので、政府が何とかしなければならないのだが、それは、ただでさえ国家予算を圧迫している社会保障費に跳ね返る。所得が上がらないのに、物価が上がれば、国の社会保障費が増えるのは、当たり前といえば当たり前ではあるのだが。ちなみに、国家予算が圧迫されるってことは、地震とは直接関係なかった関西・九州のひとも、長期的に見れば税金いっぱい取られるってことで、無関係ではないのですよ。
 だから、この電力不足の状況は、日本にとってかなりピンチな状況だと思う。私たちにできるのは、全力で節電して電気代の上昇や物価の上昇を少しでも食い止めるか、あるいは自分の家の隣に原発が作られるのを容認するか。全体のことを考えれば、後者のほうがメリットは大きいのだろうけど、リスクの公平な負担という意味では、非常に問題がある。むしろ、リスクに見合ったリターンとして、「原発から30km圏内の人は、いくら電気代使ってもタダ!」みたいにすればいいのだろうか。今であれば多くの人は「タダでも御免だ」っていうだろうけど、電気代が途方もなく値上がりしたら、受け入れる人も出てくるかもなあ。
 というわけで、残念だけど、24時間PCを起動しっぱなし(そしてMMORPGにログインしっぱなし)という時代は、今月終わってしまったのだと思う。まあ、今の中国なんて地震がなくても常時こんな状態なんだから、生きていくだけならどうにかなるはずなんだけどね!