「手塚治虫のブッダ」(原作:手塚治虫、配給:東映)

 お達者倶楽部映画班のみんなで、今月もアニメ映画。
 手塚の最高傑作の一つといわれる『ブッダ』のアニメ化。全三部作らしい。今回の話では、原作(愛蔵版)の二巻ぐらいまで。原作補正が大きいので客観的な評価は難しいけど、動きと色はかなり微妙だった気が。あと、ここまでの話だとシッダルタの出番がほとんどない。ミゲーラとのエピソードがまるまる宙に浮いている感じ。当時のインド社会を描写するために必要なんだろうけど、それはチャプラの話で十分表現できていると思う。2時間で収めるために、終盤で端折り気味だったのは非常に残念。ヤショダラ姫とラーフラの話とか、四門出遊の話とかがカットされていた。
 しかし、なぜ、今、『ブッダ』? しかも、虫プロのライバルだった東映動画が? ターゲットの年代層も含めて、よく分からない所の多い映画だったことは間違いない。