「戦国自衛隊1549」(監督:手塚昌明、原作:福井晴敏、原案:半村良)

お茶会の人々と合計七人で。ちなみに、原案はほとんど関係ない。自衛隊がタイムスリップして戦国時代へ、というコンセプトだけ。細かいキャスティングやあらすじは公式ページを見ればよいので略。
話の筋が非常に分かりやすい反面、原案の持っていた歴史SFテイストは薄まっている。富士山麓に(しかも山の天辺で!)石油精製プラントが稼動していたり、謎の超強力電池(核ではない)を遣って富士山一帯を壊滅させられたりと、撮影協力に名前があった富士吉田市の方々が見たら、首を傾げそうな勢い。パラレル日本の話だと割り切らないと、違和感があるかもしれない。
テーマは福井晴敏節を比較的分かりやすく語っていて、「ローレライ」よりは鬱屈していない感じ。「腐りきった日本を粛清してやる」という的場と、それを食い止めようとする鹿島の関係は、セリフ回しから最後の決戦まで、限りなく「逆襲のシャア」に近似している。福井の富野リスペクトっぷりは有名なので分からなくもないが……。後から思い出すと、こっそりガンネタが入っていた気もするが……。
何はともあれ、ガノタで歴史マニアの人にはオススメできる一本でした。
ローレライ」「戦国自衛隊」と見ると、そろそろ福井節もお腹いっぱいになってきました。「亡国のイージス」はどうしようかなぁ(まあ、見に行くとは思いますが)。