「電車男」(原作:中野独人、監督:村上正典、出演:山田孝之、中谷美紀)

徹カラ前に見てきた。男七人で。しかも立ち見で。キモッ。
途中から、オリジナルストーリーで無理やり谷と山を作るところ以外は、比較的原作に忠実で逆に驚く。山田孝之はいい役者。電車男の挙動不審っぷりは見事。画面分割とネラーの声を重ねることで「彼女は一人だが……モマエには2chがついている!」の雰囲気を上手く醸し出していた。
しかし、もう一つの「電車男」の楽しさである匿名性は、映像作品という都合上、どうしても損なわれてしまっている気がする。電車男は本当は「釣り」なんじゃないか? エルメスは本当に美人なのか? そんな不安が堪らなく良かったのではないのか。スレ住人が一番盛り上がるのが、電車の書き込みが来る直前だった、というのは、その現象を良く表しているように思えるのだが。
「衛生兵ッ! 衛生兵ッ!」とか、「うわあああ、さらにナパーム投下ぁ!」のネタは、いささか説明不足だったかと。突如戦争のシーンが現れても、何のことか分からないだろうに。あと、2ch語は音読すべきではないですね。