「涼宮ハルヒの消失」

 お達者倶楽部映画班で新宿に見に行く。封切りから2週間経っているのに満席。普通そうな人も多い。さすがハルヒ知名度が違うなあ。
 内容は原作どおり「長門可愛いよ長門」アニメだった。イマサラ「綾波が云々」と言っても詮のないことなのでスルー(エヴァ世代は本当にキモい)。長門が登場すると画質が一段上がる気がする。表情の描き込みとか、視点の動かし方とかで。逆にそこに全力を投入している分、その他の部分、特に背景に違和感をずっと感じていた。
 背景はおそらく実写取り込みのCGなのだろうが、非常にリアルに作られていた。それはそれでいいのだが、どちらかというとデフォルメされているキャラクターデザインとの間にギャップができていて、どうしても気が散ってしまう。特に、キョンが一人で通学路を帰るシーンで、背景のリアルな町並みの中で、キョンだけがアニメ的な表現のされ方をしていて、書割の前を歩いているかのような違和感を覚えた(この部分は「一人だけ異世界に飛ばされたキョンの違和感を表現するためにわざとやっていたのかもしれないが)。
 「動揺したキョンの目が大沖センセイっぽかった」というsayukと、うさみちの「キョン×キョンの扉が開かれたんですよ(腐女子的な意味で)」という言葉に目から鱗が落ちた。
 少なくとも「七夕ラプソディ」を見ていないと、物語の根幹に関わる伏線が理解できなくなる可能性がある。見に行く前にTV新作でも、原作小説でもいいので目を通しておくと、隅々まで楽しめるのではないか。