トリプルヘッダー

 お茶会御達者倶楽部映画班でいつものようにアニメ映画を見に行く。今回は短編が多いのでトリプルヘッダー

劇場版テニスの王子様 英国式庭球城決戦

 劇場版テニプリ。期待通り、冒頭からノンストップで予想の斜め上を行く。制裁(ただしテニスボールで)、闇討ち(ただしテニスボールで)、決闘(ただしテニスボールのぶつけ合いで)と、もう「本当にわけがわからないよ!」。ちなみに、「気」が今回の必殺技のキーワードらしいが、分身魔球とかそんなちゃっちいレベルじゃなかった。あと、古城突入後が完全に劇場版聖闘士星矢のノリで「ここは俺に任せて先に行け」を連発。
 これだけ無茶苦茶な展開なのに、伏線は意外にもちゃんと張ってちゃんと回収していたり、画質や音楽は非常にツボを押さえていたりと、アニメ映画として十分にハイクオリティなのは脱帽。いや、テニプリマジすげえや。

蛍火の杜で

 テニプリで茹った頭をクールダウンすべく、緑川ゆきの短編のアニメ映画化を見に行く。手がけたのは『夏目友人帳』のアニメスタッフ。全体的にゆったりとした動き。精細な光の描写と森の緑。少女と妖怪の心のふれあい。と、「夏目友人帳」と同じく、緑川ゆきの世界が展開されていた。短編マンガの映像化なので、45分という時間も短すぎず長すぎず。手に汗握る、という映画ではないが、のんびりと映画を楽しむ、という意味では非常によくできていたと思う。あまりに心地よすぎて眠くなりそうだったけど。

マルドゥック・スクランブル―燃焼―

 年1本づつ3年かけて作られるという、冲方丁マルドゥック・スクランブル』の映画化。去年見た内容の本当に続きからで、途中から見始めた人へのフォローは一切なかった。60分間全力で話を進めて、引きもひったくれもなく終了。3本目もフォローなく始まるんだろうなあ、と予感させる終わり方だった。別にキャッチアップしたければ原作を読めばいいじゃないか、と言ってしまえばそれまでだが。来年も見よう。